誰でもふとした時に物忘れをすることがあります。
記憶力は20代を境に加齢とともに減退します。
しかし、記憶力以外の能力はそれまでの経験や体験から学んだことで20代以降も成長して、
実際は50歳位までは成長し続けると言われています。
ところが、60歳ころになると徐々に記憶力は減退し、それだけでなく判断力なども鈍ってきます。
このころから知能の老化が目立ち始め、忘れることが次第に多くなっていきます。
しかし、これは誰でも起こることで加齢による物忘れであり、非常に自然なのです。
ただ問題なのは加齢による物忘れではなく、頻繁に物忘れをするようになることです。
どんな場合に疑ったほうがいいのかを次に解説します。
認知症とただの物忘れの違い
加齢によって起こる物忘れは、このようなケースです。
例えば大切な手紙やペンをどこにしまったか、とか眼鏡をよく探しているようなケースです。
また来週友人と会う約束をしていて、うっかり会う時間を忘れてしまったというような場合です。
これがどうして問題がないかというと、
手紙やペンをどこかにしまったことは覚えていて、
友人と会うことも覚えているのです。
自分が明確に忘れてしまったことを覚えているので、
通常の物忘れという判断が成り立つのです。
一方認知症になると、この手紙やペン自体どこかにしまったことさえ忘れてしまいます。
そして友人と会う約束も忘れてしまいます。
よくあるのが認知症の方が忘れてしまったので「約束を反古にした」と怒っても、
覚えていないので逆切れする場合もあるのです。
物忘れが続くとちょっと疑ってみたくなりますが、
逆に物忘れしたことを覚えていたり、
体験したこと自体忘れていないのであればあまり気にする必要はありません。
むしろ加齢だと思って、脳の体操をしたり、エクササイズしながら脳トレしたりすることをお勧めします。
問題がある方は、何をどこでどうしたか、ということ自体を忘れてしまうので、
この場合は認知症の専門医に早めに診てもらったほうがいいでしょう。
自分でできる認知症チェック
物忘れがひどいと感じたら、まずは専門医に診てもらうのが一番でしょうが、
その前に自分でもできることがあります。
認知症テストです。
これは認知症予防協会が出しているもので、自分で認知症自己診断テストが行えるものです。
時間は15分で、ある一定の点数を出せば認知症の疑いがあるかそうでないかがわかります。
まずはセルフチェックができるもので一旦チェックしてみて、
少し不安を取り除いてみてください。
それでも気になる方はやはり専門医に診てもらったほうがいいでしょう。
またこのようなテストが悪かったからといって認知症とは限りません。
あくまでセルフチェックは目安なので一喜一憂しないで、自分で勝手に判断しないようにしてください。