認知症を予防したくても、こうすればならないという明確な方法はまだありません。
しかし近年の研究結果によると、どのようなことをすると認知症になりにくいかということがだんだんわかってきました。
今現在わかっていることをお伝えすると、認知症を予防する方法は大きく分けて2種類あります。
・ひとつは毎日の生活の中で認知症になりにくい生活習慣を行うこと。
・もうひとつは認知症によって引き起こされる能力の低下をトレーニングなどで鍛えていくことです。
このような方法は長く続けていくことが重要で、人によっては発症せずにいられたり、発症する時期を遅らせたりすると言われています。
どんな生活習慣が認知症予防になるのでしょうか
生活習慣が悪いというのはどんな状態なのかというと、食べ過ぎ・飲みすぎ、運動不足、喫煙や飲酒が挙げられます。これらが引き起こす病気は生活習慣病と言われていて、具体的には糖尿病や高血圧、脂質異常症、脳卒中といった病気です。
実は日本人の死因2/3はこの生活習慣病と言われています。
生活習慣病と認知症
また高齢者の増加とともに、この生活習慣病が増え、認知症と大きな関係があることがわかってきました。
認知症はその6割がアルツハイマー病なのですが、この病気の発症には生活習慣の影響が関わっていることが最近の研究で判明してきました。
ではなぜ生活習慣を良くすると発症しにくいのでしょうか。
それは一つに脳の状態に関係があります。
食生活や運動
実は脳の状態を良好に保つには食生活や運動といった習慣がとても重要なのです。
これは脳の中の認知機能に大きく関係していて、食生活や運動を改善することでこの認知機能を高めるとされているからです。
例えば食生活で言うと、野菜や果物を中心にDHAやEPAを豊富に含んだ青魚を摂るようにしてください。
最近注目されている山芋やポリフェノールを含んだ赤ワインもいいでしょう。
そして運動はできれば週3回の有酸素運動がお勧めです。
また人とよくお付き合いをしたり、読書、ゲームといった知的好奇心を発揮させる行動も良いとされています。
最後に睡眠ですが、昼寝も有効なので30分程度の短い昼寝をとるといいでしょう。
脳機能を鍛えて予防する
積極的に取り入れてほしいのが脳機能を鍛えることです。
これを鍛えると発症を遅らせると言われています。
認知症になる前の段階では、通常の老化とは異なる認知機能の低下が見られます。
この時期に低下する機能はエピソードの記憶や計画力などといった部分です。
若い人でもすでに1週間前の記憶はなかなか覚えていませんよね。
でも鍛えることは可能です。
例えば数日前の出来事を数日後に日記にしてみたり、今日買い物した品をレシートなどをチェックしないでつけてみてください。
これらは継続的に行うことで脳の記憶を鍛えることができます。
いずれにしても普段の生活の中で、脳を鍛える生活習慣を身につけてください。